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中古機械査定のポイント
3-4種類によるポイントPOINT 4
研削盤や放電加工機は不利
水溶性のクーラントを多用する研削盤や、放電用の水を加工槽に保持する放電加工機は機械が傷みやすく、査定の面では不利になります。
但し、研削盤の中でも大型のベッド研削盤等は査定の面で有利になることがあります。現存しないメーカーや海外メーカーの場合でも、大福のようにネームバリューのあるメーカーは海外でも人気があります。
その時のトレンドも大切
機械の種類については、その時のトレンドも重要な要素です。
例えば、現在(2008年)は大物加工の業界が活況を呈しています。そうすると不利なはずの研磨機でも、大物加工に対応できるベッド研磨機は引き合いが多くなります。
また、門型マシニングセンター、五面加工機、フロア型横中グリ盤等の大型機については、アジアを中心に海外で人気が高いです。
旋盤でも芯間3m以上の長尺旋盤、あるいは大径をチャックできる正面旋盤なども現在では人気のある機種となっています。
逆に、現在は金型業界は景気がよくありません。そうすると金型業界で特に良く使われるラム型フライス盤、放電加工機、ワイヤーカットなどは査定が悪くなります。
また、中小型(Y軸ストローク500mm以下)マシニングセンターの納期が、以前は半年以上もかかっていたものが最近では2〜3ヶ月程度に短縮してきています。そうすると、こうした中小型マシニングセンターも査定が悪くなる傾向にあるのです。
特徴のある機種は有利
用途が限定的であっても、特徴的な機種は売れ易いといえます。例えば、山崎技研の立フライス、小川鉄工のラジアルボール盤、サンセイ(現テクノワシノ)のロータリー研削盤などは、一般的な用途ではありませんが、その分野では名を知られているので査定も高くなるのです。 ホブ盤なども汎用機、NC機を問わず人気があります。また大型の工作機械は海外を中心に高い人気があります。
リニアガイドより角スライドが有利
工作機械の送り部分はリニアガイド(直動ベアリング)か、角スライドのいずれかが採用されています。それぞれ良い部分のある送り方式ではあるのですが、中古市場においては一般に角スライドの方が高く評価されます。
NC旋盤はテールストックがあると有利
NC旋盤の場合はテールストックがあると査定が有利になります。逆にテールストックが無いと、査定が2〜3割悪くなるケースもあります。
汎用機のケースでも、正面盤の場合はテールストックがついていないケースがあり、その場合同様に査定が悪くなるケースがあります。
査定がつかないケース
下記の場合は、まず査定がつきません。
再資源目的のスクラップか、海外向けコンテナの空きスペースを埋める程度の用途しかみこめないということです。
外国製工作機械の場合
特に台湾製、中国製の工作機械がこれにあたります。欧米製の名機であったとしても、アフターサービス体制に不安があることから、中々査定がつかないものと考えておいた方が良いでしょう。
現在使われていない加工目的の機械
例えば“プレーナー”や“セーパー(形削り盤)”等がこれにあたります。稀にこうした設備を求めるユーザーもありますが、現在使われていない加工目的の機械は、まず査定がつかないものと考えた方が良いでしょう。
ガントリ仕様等の場合(専用機)
例えばNC旋盤等への自動化目的で、ガントリローダー等がついているケースがあります。こうした自動化されているケースはワーク選択の面で融通がきかず、またガントリやロボット等の撤去に費用を要するため、引き取れないケースが大半です。